あがり症〜エピソード1〜
(前半)
大親友の結婚式で、スピーチをお願いされました。
あがり症のため、できるなら大勢の人の前で話すことなどしたくはありませんでしたが、
親友にどうしてもと頼まれると断りきれません。
ここはひとつ親友のためと思って必死にスピーチを考え、連日の猛練習。
いよいよ当日。会場についた途端、あがり症が首をもたげてきます。
出番が近づくにつれて心臓は高鳴り、汗が出てきます。
あと何人、あと何人とひたすら順番を考えていましたが、その時にふと親友と目が合ってしまいました。
あがり症の自分を見る、親友の心配そうな顔。ぎりぎりの線で保っていた何かが吹き飛びました。
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